聞き取りにくいときがあるのですが、難聴でしょうか?
聞き取りにくかったら、それは難聴かもしれません。
ささやき声で話しかけられたときに聞き取りにくかったら、軽度の難聴かもしれません。
聞き取りにくい症状のことを難聴といいますが、サイレンの音が聞き取れない重度難聴の方から図書館のような静かな場所で小声で話しかけられたときに聞き取れない程度の軽度難聴の方まで、症状はさまざまです。
自分で判断をせずに、まずは耳鼻咽喉科を受診してみましょう。
どのような時に、難聴を疑った方がよいですか?
7つのポイントで難聴をチェック。心当たりがあったら、耳鼻咽喉科医にご相談を!
例として、チェックポイントを7つあげてみました。
心当たりがあったら、耳鼻咽喉科医に相談しましょう。
1. 聞き返しが多くなったり、早口の声が聞き取りにくかったりしませんか?
2. 呼びかけられても、気づかないことはありませんか?
3. 周りが騒々しかったり、数人での会話だと聞き取りにくくありませんか?
4. 家族みんなで見ているテレビの音が自分だけ小さくて聞き取れないことはありませんか?
5. 電子体温計や鈴虫のような虫の声が聞こえなくなったということはありませんか?
6. 聞き取りにくいとき、耳の後ろに手を当てていませんか?
7. 耳鳴りは、ありますか?
難聴になると、どんな問題が起きますか?
コミュニケーションの問題が第一。
会話の中で何度も聞き返すようになると、相手は同じことを何度も繰り返して答えることを面倒だと思い、言葉や態度に表すようになります。それが続くと、聞こえの悪い人は聞こえなくても遠慮して聞き返せなくなってしまいます。
こうしてコミュニケーションがうまく取れなくなっていくと、人によっては怒りや落ち込みなどのマイナス感情が出てきます。すると、ますます周りの人との関係がギクシャクして抑うつ状態になったり、孤立したりという悪循環に陥ります。
日本に難聴の人はどのくらいいるのですか?
75歳以上の高齢者で8人に1人です。
先進国の人口のうち10%~15%の人に難聴があると、一般的にいわれています。
これを日本にあてはめると、約1500万人が難聴ということになります。
そのうち生活に支障をきたす中程度以上の難聴の人は、計算上、75歳以上の高齢者で8人に1人となります。
補聴器と集音器の違いは?
補聴器は医療機器、集音器は音響機器です。
一番の違いは、補聴器は薬事法の規制を受ける機器で、集音器は音響機器になります。
補聴器は医療機器認定のため厚生労働省が定めた厳格な基準をクリアしたうえで、販売方法も一定の制約を受けます。だからこそ、補聴器には安全性と性能が担保されているのです。
一方集音器は音を集めて単純に大きくする音響機器です。
補聴器は雑音が多いと聞きますが?
近年、雑音抑制機能が進んでいます。
最近の補聴器は雑音を抑える機能が急速な進化を遂げています。
その一つがマルチチャネル技術と言って、会話と関係のない音域にある音を取り除く技術です。
また補聴器には「指向性」と言って、特定方向からの音を聞き取り易くする技術もあります。
最近の補聴器の中にはハウリング音を始めとして、耳の近くで風が渦を巻くことで起こる風切音や突然の大きな音(突発音)を抑制する機能もついています。
補聴器を買えば、すぐ元のように聞こえるようになりますか?
フィッティング(調整)で「快適な聞こえ」に!
ご理解いただきたいのは、補聴器とは使用する方自身の聴力をサポートしながら、その方に合わせた「聞こえ」を提供する機器だということです。
補聴器を買ったからといって、すぐ元のように聞こえるわけではなく、どんな補聴器であっても、使用される方に合わせて細かなフィッティング(調整)をしなければなりません。
このフィッティングこそが、使用する方の聴力を最大限にサポートし、快適な「聞こえ」を提供する基本なのです。
補聴器の価格はどのくらいですか?
高ければ高い方が性能がいいのですか?
価格は様々。使用される方に合わせて十分に検討を。
一般的に普及している価格帯は10~20万円ですが、補聴器は使用される方に合わせて、検討されることをお勧めします。
最近の補聴器は比較的リーズナブルであっても、機能が大変よくなっています。また高価な補聴器を片耳につけるよりも、廉価な補聴器を両耳につけるほうが「聞こえ」がよくなるケースもあります。試聴のうえで十分にご検討されて、納得のいく補聴器を購入しましょう。
どういう補聴器が自分によいのかわかりません
「どこで何を聞きたいか」を具体的に考えてみましよう。
どこで何を聞きたいか。例えば「騒音のなかで会話だけを聞き取りたい」というように、こうなれば便利だ、という具体的な使い方を考えてみませんか。
耳鼻咽喉科を受診すれば、ご自身の聞こえの程度を知ることができ、自分にあった補聴器を探す手助けになるでしょう。
補聴器はどこで買えばよいですか?
通販でも売っているのを見るのですが…
購入は、販売店がお勧め。通販はお勧めできません。
補聴器は購入だけでなく、フィッティング(調整)も含めて販売店のサポートが必要です。
よい販売店を探すにはサポートが充実しているかどうかが決め手となります。
通販での補聴器購入は、フィッティングサポートの面、安全性の面からお勧めできません。集音器を補聴器と表示して販売し、安全性を指摘されるケースもあります。(国民生活センター調査H19.9.6)
補聴器を買えば、すぐ聞こえるようになりますか?
フィッティング(調整)が、聞こえを左右します。
補聴器とは、お使いになる方のきこえを改善する医療機器です。そして聞こえの程度(難聴の障害評価)は、人それぞれです。高い音が聞き取りにくい方もいれば、低い音が聞き取りにくい方もいます。
ですから、その方の聞こえに合わせた補聴器のフィッティング(調整)が必要になってきます。
聞こえの程度を正確に知りたい方には耳鼻咽喉科の受診をお奨めします。
フィッティングは販売店で行っていますが、お使いになる方によって一度で終わらず、何度も行う場合もあります。なお認定補聴器技能者(公益財団法人テクノエイド協会認定)のいる販売店でのフィッティングがお勧めです。
補聴器をつけるまえに、耳鼻科の受診は必要でしょうか?
購入前の受診がおすすめ。
購入前の受診がお勧めです。受診すれば補聴器購入の必要がなくなる方もいますし、聞こえ以外の病状が見つかる方もいます。
購入前の受診によって、ご自身の聴力が把握できることと健康が把握できます。
耳鼻咽喉科から販売店への方が、正しい聞こえを得るためにもスムーズなのです。
補聴器を比較したいのですが、試聴はできますか?
当グループ加盟店にご相談を。
補聴器は、耳あな型、耳かけ型、ポケット型と3タイプに分かれます。
試聴・返品については販売店によって対応はさまざまです。
ドリーム補聴器グループ加盟店では試聴可能なケースがほとんどです。
まずは、お近くのグループ加盟店にご相談ください。
補聴器は一度買うとどのくらい使えますか?
故障の時はどうすれば良いですか?
聞こえにくいと思ったら、まず販売店にご相談を。
補聴器の耐用年数の目安はおおよそ5~6年というところですが、使用方法によっては買ってから数ヶ月で故障してしまう方もいれば、10年以上大切に使われる方もいらっしゃいます。
故障だけでなく、聞こえにくいと思ったら、まず販売店にご相談ください。
補聴器の調整はどこに頼めばいいですか?
認定補聴器技能者のいる販売店へ。
補聴器は管理医療機器であり、安全に快適な聞こえを調整(フィッティング)するには、専門の知識と技術を持った資格が必要となります。
資格取得には厳しい試験のクリアが必要なのです。
認定補聴器技能者の在席する販売店ならば、安心して調整をおまかせできます。
ドリーム補聴器グループ加盟店は、認定補聴器技能者のいる認定補聴器専門店のネットワークです。補聴器のことなら、お近くのドリーム補聴器加盟店にぜひお声がけください。
参考文献『よくわかる補聴器選び2016年版』(株)八重洲出版